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コンサルティング詐欺に掛かった話

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今の会社経営は比較的順調だと思いますが、失敗も多く経験しています。振り返って大きな事件は3つあり、派遣会社からの裁判通知、従業員の逮捕、コンサルティング詐欺です。

他の2つは興味もないと思いますので、コンサルティングという危険な奴らをテーマにブログを書きました。皆さんも気を付けてください。

コンサルティング詐欺の概要

引っかかった経緯

4年目くらいの黒字が継続している中で、店舗拡大や補助要員として人員が必要になっていたのですが、当時は紹介が少なく困っている状況でした。

そこで電話セールスを掛けてきたのがコンサルティング会社でした。電話から数日、大きく社長の写真が入った大袈裟な会社資料と自身のコンサルティング実績が送られてきました。そこには矢印で大きく『利益○○%アップの実績』などが記載されていて、本当かウソかわからない営業実績が裏側に並べられていました。

アポイントの依頼があり訪問してもらい、自身の会社の困っている事などを汲み取ってもらうような面談がありました。

コンサルティング会社からは人員不足に対してのコンサルティング業務として「営業の外囲部委託」「人材紹介」の2点で提案を行ってきたので、飛びつくように「人材紹介」をお願いをしました。

どのような詐欺だったのか

読んでいる方は一発で怪しいとわかると思いますが、無知な私は「そういうものなのか」という感じで信じてしまいました。

月額50万円で人材紹介のサポートをします

悪徳コンサル

このサポートには月額50万円が掛かります。最低でも3ヵ月、できれば6ヵ月程度が必要になります。状況に応じて3ヵ月以降の契約を検討してください。

人材紹介率を上げるために紹介会社への営業をします

悪徳コンサル

御社では人材採用の流れができていません。そのために人材紹介会社に営業を掛けて優先して人員紹介をしてもらえるようにサポートします。

弊社では紹介会社に対しての営業ルートを持っていますので、過去にも実績があります。

3ヵ月サポートした結果

悪徳コンサル

人材紹介会社からの紹介が2件増えています。御社の採用基準を満たす方ではなかったと言いうことで不採用となっていますが、これは私の営業による賜物です。

3ヵ月での成果は以上です。継続して営業をすることで、紹介会社と御社のパイプは強固になり、優先順位を上げることが可能ですが、延長での契約は検討してください。

ちなみに人材紹介会社から採用した際の紹介会社への手数料は通常通りとのことでした。つまり採用したらプラスで紹介手数料が掛かり、採用しなくてもコンサルティング会社へは150万円の支払いが生じるという内容でした。

注意する点・反省点

反省する点は3つに分類されます。

人材紹介に対してのプランが不足していた

自社が人材不足だということをアピールできているでしょうか?

まずはハローワークからの登録をしておきましょう。実際にはハローワークから薬剤師の募集はなかなかありませんが、ハローワークに登録しておくと人材不足をアピールすることができます。人材紹介会社の多くはハローワークで登録すると勝手に嗅ぎ付けて来てくれます。また、ハローワークに登録することで、自社の給与体系なども明確にして見直すことができるので一度登録だけしておいても損はないと思います。

人材紹介会社の営業との面談などは行っていますでしょうか?

人材紹介会社の営業担当が自社に魅力的な人材を選択して紹介してくれる会社もあります。大手人材紹介などに複数アポイントを依頼しておくだけで、相談相手となる営業を見つけるための交渉の場を持つことができます。人材紹介の優先順位については定かではありませんが、多くの場合は複数企業を紹介しているので、その中の選択に入る可能性があります。また、現在の登録状況なども教えてくれることがあるので「どういった人材が現在登録されているか」などの市場の把握が可能です。

人材紹介に対する適正な報酬の理解が不足していた

人材紹介会社への適切な手数料を理解しているでしょうか?

薬剤師の場合、紹介手数料のほとんどが「想定年収×30%」もしくは 「想定年収×35%」です。つまりは想定年収600万での採用の場合には180~210万円の追加費用が発生するのをイメージしておかなければなりません。一時的なキャッシュの流出は免れないので、人材採用の際にはある程度の資金も確保しておきましょう。

過去に紹介手数料の値下げ交渉を行ったことがあります。想定年収の35%の変更などは応じてもらうことができませんでしたが、少しだけボーナスの有無などの書き方で、実際の年収よりも想定年収を下げることができました。

小手先のテクニックでたった数万円なのであまり意味はないように思いますが、全く相談に応じてくれないわけではなさそうです。

外部の人間を信用しすぎた

最大の要因はこれです。外部の人間を信用しすぎるのは危険です。

海外旅行での経験ですが、トルコ、ベトナム、タイ、カンボジアなどで親切に日本語で近寄ってくる現地人は「全員」が危険人物でした。親切な人ほど気を付ける必要があるのは鉄則です。

日本国内でも同じです。詐欺師ほど親切に近づいてきます。素性も知らない相手に対しては警戒しておきましょう。

相手の素性がわかるまでは少し慎重なくらいが丁度良いかもしれません。基本的にはお互いがお互いの利益のために働いています。残念ながら親切心だけでビジネスにおいてほとんどありません。お金で繋がっていると割り切りましょう。

外部との付き合い方に注意しましょう

後悔しないための注意点

相手のメリットを理解したうえで付き合う

基本的には相手にメリットがあるから近付いてきます。それが自分に『も』メリットになっていれば付き合えば良いわけです。

相手のメリットがお金であることは多いので、支払金額を差し引いても自身のメリットになっていればOKです。常に外部の組織を利用した際には費用対効果を算出する癖を付けておくと後悔が減ります。

素性がわかるまで距離感を考える

少し距離を取って付き合い始めましょう。

企業情報の中ですぐに伝えても問題ない内容と、深くなってから伝える内容を分けておくようにしましょう。私の中では下記のように分けて、質問されたとしても答えないようにしていることがあります。あくまでも自社の場合です。

すぐに伝えても良い情報
  • 業態
  • 強み
  • 処方箋枚数
深くなってから伝える情報
  • 弱み
  • 処方箋集中率
  • 処方箋応需先
  • 人員配置・採用基準
  • 今後の事業展開
  • 収入・利益
  • 外部の取引先・委託先

知人からの紹介など信頼できるルートを探す

親しい友人などの紹介は信頼度が高くなりますし、SNSであれば過去の投稿などもから信頼度を判断することの補助になります。ただし久しぶりに会う友人は性格や価値観などが当時から大きく変わっている可能性があるので、久しぶりの友人はゼロから相手を見ておいた方が無難かもしれません。

中学校の友人に久しぶりに会ったら、首元からガッツリ刺青入っていて、しっかり危険そうな勧誘だったよ。あいつ変わっちまったな…

信頼できるルートを確立することで情報の精査も行いやすくなります。広い視野も必要ですが、絞った関係からの情報入手も重要になります。

まとめ

実際にこれが詐欺であったのかはわかりません。詐欺だと訴えることもありませんし、高い授業料だったと諦めています。ただし、150万円というお金はあっという間にかすめ取られてしまうくらいの金額です。

お金のミスは精神的なダメージも負ってしまいます。少しでも皆さんが健全な会社と付き合えることを祈っています。

最後になりますが、M&Aの会社も人材紹介会社も、不動産仲介も一部の会社は本当に危険です。薬剤師に比較的近付いてきやすい業種なので注意しましょう。

ちなみに2年前、この詐欺だと思っている会社から2億円の案件を振られました。やはりカモだと思われたのでしょうね。