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ワクチン希釈・充填業務を実施しての所感

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薬剤師がワクチンの業務に関わるのはどうでしょう?

薬剤師が緊急時の医療の一端を任せてもらえると考えの方もいれば、薬剤師は注射など扱ったことがないものが多く素人同然なのになぜ手伝うのかという考えの方もいます。私の立場としては肯定的な立場です。

なぜ肯定的な立場なのか

理由は2つあります。

薬剤の管理業務は薬剤師の得意分野

コミナティの使用に関してはいくつか保管に関する事故が起きています。30分後に希釈開始、2時間以内に希釈、希釈後6時間以内に使用と薬剤管理上複雑な点があります。1つの医療機関であれば問題はありませんが、集団接種会場では役割分担が不明確になる可能性があります。実際に2021年6月現在でも常温保存での廃棄なども国内でいくつか報告されています。薬剤管理の点から薬剤師は特化して業務に集中できるので、薬剤師を管理・希釈・充填業務に従事させるのは効果的かと思います。

今までの薬剤師の業務だけでは今後の仕事量が減る

現在の薬剤師業務は対人業務にシフトしてくると言われていて、業務の分担を調剤補助や機械など任せることができています。しかし、対人業務だけで薬剤師の立場は守り抜けるのでしょうか。現在の仕事の2割が対人業務、8割が対物業務だと考えてください。この割合は対人業務を評価する「薬学管理料」が全体の20%程度というデータからの仮定です。8割の仕事が奪われていく仕事になります。これからの規制緩和も起きてきたときに、対人だけで8割を埋めることができるかというと難しいと思います。対人業務にシフトしながら、誰でもできる業務は非薬剤師に任せて、薬剤師の知識を反映できるところに新しい価値を求めていくということをしなければなりません。今回のコロナワクチンの業務はその一歩になるのではないかと思います。「意外とこのくらいなら薬剤師に任せても問題ない」というエビデンスが国内を動かすかもしれません。

数年後にはワクチンの充填業務は当たり前に薬剤師がやっている時代が来るかもしれません

まとめ

今回の協力によって、薬剤師業務はまだ枠を拡げられると実感しました。各自治体からの要請があれば参加をオススメします。

余談

気になるお金の部分ですが、時給はほぼ全国統一だと言われました。薬剤師は5,000円/時くらいみたいですね。そこから運営費などを少し差し引いて一般薬剤師に降りてくるみたいです。

例えは横須賀市:https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/3130/covid19/kinkyubosyu.html

ある地域によってはバイト求人みたいなものも出ていたりしています。私のところは薬剤師会が一括して取りまとめてやっていますので、あまりネット上でオープンにはなっていませんできた。