患者さんの会計を少しずつ上げるってことですよね?
上げ方は様々だけど、調剤報酬点数からどのくらいでどういったインパクトになるか計算してみよう
単価を上げることのインパクト
薬局の規模を決めないと計算できないので、内科の近くにある薬局で1日外来数が40人、25日営業と仮定して考えてみよう(調剤報酬2020現在)
この薬局の総受付医回数は1000回だね。
例えば、この薬局の薬局が後発品体制加算1の場合と後発品体制加算3の場合のインパクトを考えてみよう。
後発品体制加算1:15点×1000回⇒15,000点
後発品体制加算3:28点×1000回⇒28,000点
金額に換算すると130,000円
純粋に自身の給与を130,000円上げてくれるとすれば少し負担があったとしても取り組めそうですよね。
最近の話題の敷地内薬局(9点)と比べると少し面白いよ。基本料1+地域体制加算を算定しているところ(80点)とは差が71点だよね。1000回受付の段階で710,000万円の差が出ているね。
つまり単価を考えると8倍回さないといけないんだ。
実際には受付時の点数だけでなく、調剤料でカバーできることができるから、全員が31日以上3剤以上(258点)の内服を取れるとすると+約300回くらいになるのかもしれないけどね。そのために従業員を増やすと、薬剤師一人当たり給与が月に50万として・・・。それを取り返すために+約250回・・・あぁ考えたくない・・・いずれにせよ、経営的なコスパ、従業員の労働環境は悪いよね。
単価を上げるための戦略
薬局が行える単価アップは技術料(+加算)と薬学管理料のみになります。
薬を選ぶことなどはできないために、薬に付随する点数で差を付けることが重要だと考えられます。
調剤報酬点数表から加算の目標を立てよう。ちなみに目標を立てるときには「この報酬改定で厳しい」と言われているところが、将来的な薬局の目標になるから参考にすると良いよ。2020年では調剤基本料1を算定していない薬局の基準だね。
項目 | 要 件 |
---|---|
1 | 時間外等加算、夜間休日等加算の算定回数 年400回以上 |
2 | 麻薬調剤時の加算点数の算定回数 年10回以上 |
3 | 重複投薬・相互作用等防止加算の算定回数 年40回以上 |
4 | かかりつけ薬剤師指導料(包括管理料)の算定回数 年40回以上 |
5 | 外来服薬支援料の算定回数 年12回以上 |
6 | 服用薬剤調整支援料1および2の算定回数 年1回以上 |
7 | 単一建物患者が1人の在宅患者薬剤管理の算定回数 年12回以上 ※1 |
8 | 服薬情報等提供料の算定回数 年60回以上 ※2 |
9 | 認定薬剤師が地域の他職種と連携する会議に出席 年5回以上(薬局あたり) |
この中の加算で取れていないところを、この数を目標に月に落とし込んで算定していくと遅れがなくなく最前列を走れるはず。
私の薬局は外来服薬支援料以外は既に満たしているよ。なぜ外来服薬支援料が取れていないのか原因を見つけることも大切だね
他社との差別化がポイント
金額を上げるだけでは患者はついてこなくなってしまうので、以下のポイントを押さえて、単価アップ戦略を立ててもらいたい
患者の満足度も定期的に確認を行う
患者のメリットが見えるように行う
他の調剤薬局との差別化を意識する