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個別指導の思い出(1回目:その3)

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天を仰いだまま当日を迎えてしまった初めての個別指導。

段ボール4箱を車に積み込み、不安を感じながら会場に乗り込みます。自分の不安とは裏腹に事務員は緊張感のない面持ち。なぜだ。なぜなんだ。

自分の緊張が台車に伝わったのか、入り口付近で台車のキャスターが壊れてしまい、2つの段ボールを自分自身で運ばなければならなくなった。

開始まではあと10分。部屋をノックされて「準備ができていればどうぞ」という呼び出しの声。

「あぁ。こうやって時間よりも早く終わっていくのか」と1時になる寸前の時計を見つめて、1時間半くらい我慢すれば、この緊張から解放されると自分自身を奮い立たせて、いざ本番!

まず自己紹介「チャンピオンです。ブログやっているんでみてください」なんて明るい自己紹介はできるわけもなく、「今日はお時間頂きましてありがとございます。(本名)と申します。よろしくお願いします」としっかりとしたハキハキとした満点の自己紹介。すると指導官様が「次に事務の方、名前だけでいいんで」オーマイガー。

まずは薬歴の全体概要から理解しているのかの確認。患者からの話はどこに書いてあって、薬剤師からの指導はどこに書いているのかの確認。

続いて個別の内容に。ハイリスクの管理、漫然としたビタミンの投与、漢方の用法について聞かれながら、比較的スムーズに進行していく。乳幼児加算の算定に対して「軟膏だけなのに必要がありますか」と少し怖い口調で聞かれながらも毅然とした態度で「小児と成人では皮膚の厚さが異なるので適切な指導だと思います」と返したところ「小児と乳幼児は違うから」とバッサリ。「なので乳幼児はもっと注意が必要になるのでは」と返したら、「あなたのは小児も対象となる指導なので、乳幼児に限った内容でない」とさらに高圧的にバッサリ。怖かった。

しかし、この時点でまだ15名、時刻は2時30分。このくらいの時間で終わっていると思ったが、それでもあと30分我慢すれば終わる。

今の段階で注意を受けたのも乳幼児加算くらいで返金もたかが知れている。ストレスだったけど、もう終わる。ありがとございます!

16名、17名、18名・・・21名。そして15時。ハイ!終わりでーす。

22名、23名・・・終わらないンデスカ?

15時をとうに過ぎ、15時30分が経過したところ、「時間もそろそろなので」と指導官Aが切り上げようとすると、「ちょっと待ってください」と指導官B「処方箋1枚ありませんよね」

あーぁ。指導官Bわかってたのかよ。

ここから10分。指導官Aの「処方箋がなく調剤することは、違反だとわかていますか?あなたの薬局は処方箋なく医薬品を販売しているということですか」と怒涛の詰め作業。一方的に指導官から詰められた挙句、時間だから退室してそこで座っててと追い出される始末。

5分後に再入室すると、振り返りの時間の始まり。

「乳幼児加算の算定要件が~。ハイリスクの算定要件の一部が~」ってさっきハイリスクのところOKって言ってたやん。事前に指導してくれや!

「最後になりますが、処方箋のない方は全額返還してください」と指導官A。なにイキイキと笑顔で言ってんだよ。そんなに回収できたのが嬉しいか!

自分自身のミスではあるが態度に少しイライラしつつ、時間を見ると15時50分。50分もオーバーしてるじゃん。

指導官B「もし何か質問がなければこれで終わりますがよろしいでしょうか?」私「すみません1点質問してもよいですか」指導官A「時間が押してるので質問は受けられません」おいおいおいおーい!

事務員と2人で車に荷物を積み込み、一緒に薬局まで帰るときに事務員が「私のパートは1時間もしないうちに終わったので、残りの2時間くらいは詰められているのを見てました(笑)」