あるおばあちゃんからの質問がありました。
※患者さん(利用者さん)ですが、親しみを込めておばあちゃんと書いています
おばあちゃん
1回目と2回目でお会計間違えてないかしら?同じお薬だった気がするんだけど合わないのよ
しっかりしているおばあちゃんなので、薬の管理などは安心です。1点だけ私の説明不備を感じたので、居宅療養感染症特例加算について説明を行いました。
4月からの介護報酬改定に伴って
まず、4月で介護報酬が改定になって下記のように改定になっています。居宅療養管理指導加算を算定している事業所では新しい「重要事項説明書」で署名捺印をもらっていると思います。
単一建物居住者1人 | 単一建物居住者2~9人 | 単一建物居住者10人以上 | |
薬局の薬剤師 (月4回まで) | 517 | 378 | 341 |
感染症特例加算とは
私は大津市ではありませんが、大津市では下記のように指示があったようです。
新型コロナウイルス感染症に対応するための特例的な評価として、全サービスにおいて、令和3年4月から同年9月までの間、基本報酬に0.1%上乗せされます。利用者負担に影響がある
令和 3 年 4 月介護報酬改定にかかる留意事項について 令和 3 年 3 月 大津市介護保険課 事業所施設係 より引用
ため、当該評価を盛り込んだ料金表の作成が必要になります。しかしながら、対象期間が9月までと短期間であることを鑑み、事業者の事務負担軽減の観点から、次の方法も可能とします。
【対応の例】
今般の報酬改定よる単位に基づいた料金表(10月から適用される金額による料金表)を作成の上、注意書きとして「令和3年4月から9月までの間、基本報酬に0.1%上乗せされます。」等を記載すること。
(この例にて、4月に利用者の同意を得た場合は、10月に改めて同意を得る必要はありません。)
それに倣った形で重要事項説明書の費用のところに
「令和3年4月から9月までの間、基本報酬に0.1%上乗せされます。」
上記を追記していました。安心です。
しかし、私はこのとき何単位になるのか理解していませんでした。またいつどのような形で算定になっているのかわかっていませんでした(そしてそれを見た社員は何も指摘してくれませんでした…)。
実はこの基本報酬に0.1%上乗せというのは居宅療養間指導では一律で1単位なのです。
これは「上乗せされる単位数が1単位に満たない場合は1単位に切り上げて加算」という条件があるので、1単位で一律加算になります。
つまりこの記載よりも「令和3年4月から9月までの間、居宅療養管理指導に居宅療養感染症特例加算として1単位上乗せされます。」というほうがわかりやすいですね。
さらに私の理解が足りていなかったのはもう1点あります。
それはこの加算は1回あたりではなく、「月に1回のみ加算」であることにも注意が必要です。
そこで「令和3年4月から9月までの間、居宅療養管理指導に居宅療養感染症特例加算として月に1回のみ1単位上乗せされます。」が最終的にわかりやすいかもしれないです。
理解しなくても算定しなければいいんでしょ?という事業者の方、ちょっと待ってください。この加算をし忘れると返戻対象となるということらしいので、理解せずに(同意を得ずに)というのはできません。
まとめ
薬局はみなし介護事業所である以上、介護報酬に関しても勉強していかなければなりません。毎日の業務で忙しい中なので一緒に勉強していきましょう。最後に今日のまとめです。
介護報酬改定に伴って新たに同意書を取得しているか確認してください(各市町村によって対応が異なりますので市町村のルールを理解したうえで見直しましょう)。
その中で単位が間違っていないかチェックしましょう。
単一建物居住者1人 | 単一建物居住者2~9人 | 単一建物居住者10人以上 | |
薬局の薬剤師 (月4回まで) | 517 | 378 | 341 |
さらに下記の文言が追記されているか、説明しているかを確認しましょう。
「令和3年4月から9月までの間、居宅療養管理指導に居宅療養感染症特例加算として月に1回のみ1単位上乗せされます。」